認知症対策

どうしても窓の外を確認したい

「おい、今そこに誰かいたぞ」

 

PM10:00。帰宅後のルーティンを終わらせ一息つこうかというタイミングで親父殿がリビングの窓際からこちらを呼ぶ。

 

「どこにも誰もいないよ」と返しても、聞く耳は持たない。
「今、男がこっち見てた」「またあいつだ」そう言って、しばらく外をにらみつけたまま動かない。

 

最初は「またか」と思っていたけど、この頃は少しづつ頻度が増えてきている。

 

日に日に強くなる「外を確認したい」欲求。
ある日はサッシをガタガタ揺らしながら「早く外に出してくれ」と言ってきた。

 

「なんでそんなに外が気になるの?」と聞くと、
「誰かがこっちを見てる」「目が合うとサッとどこかに隠れる」と、どこか怯えたような顔。

 

わたしとしては当然心配になるけれど、それ以上にこちらの神経が削られる。

 

親父の意識の中では「家=安全な場所」ではなくなってきているのかもしれない。

 

 

ある日には親父がカーテン何度もカーテンを開け閉めし、出窓に張りついていたこともあった。

 

「見えた」「あそこだ」
そう言って、誰もいない庭の隅を指差す。そして興奮しながら腰ほどの高さの出窓を乗り越えようとした。

 

当然、そんな力はなく飛び出すことはなかったが、もし出窓ではなかったら。。。
あるいは、もし自分が気づかなかったら?

 

想像するだけで背筋が冷える。

 

これはすぐに対策を取らないといけない。
とりあえず窓に補助鍵を設置することにした。

 

 

こういうときにamazonプライムは便利だ。
ほとんど翌日には商品が手元に届く。

 

わたしは両面テープで取り付けができるワンタッチ・シマリと専用つまみでロックができるウインドロックZEROのふたつの補助鍵を購入。
親父が触っても簡単には外せないように設計されているものを選んだ。

 

24時間その補助鍵を全て施錠。
リビングだけでなく、すべての部屋。とにかく全部だ。

 

最初こそ「開かない!」と騒いでいたが、10日もすると慣れたのか何も言わなくなった。
それどころか、「誰か来ても入ってこれないな」と開かないことを確認するように。

 

めずらしく親父殿もわたしも双方が納得する解決となった。

 

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